北海道釧路市。釧路動物病院(Kushiro Animal Hospital)、北海道アニマルメディカルセンター(Hokkaido Animal Medical Center)

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コラム

犬の眼球模型



犬と人間は基本的な構造は似ていますが、角膜、水晶体、網膜などがかなり異なっております。したがって人の眼球模型を使っての説明には不自由を感じておりました。
そこで院長が元酪農学園大学教授・故小谷忠生先生と現教授・竹花一成先生とともに世界初の犬の眼球模型を2004年に制作いたしました。現在では世界中の大学や病院の診察室で眼科疾患や眼内手術のインフォームドコンセントに使われています。

協力:潟<jワン、潟<jコン、潟qューマンアニマルボンド

Update:2006年04月05日(水)

メディア掲載など

「ペットと生きる-北の国の動物病院から-」 毎日新聞Plata連載中

「全国獣医100人が選んだペットにいい病院84」 週刊文春2006年3月16日号

「26人の獣医が選んだ頼りになる犬・猫の先生351人」 三推社出版

「ラッシー先生の動物相談室」 FMくしろ・放送中

「読者が選んだペットの病院」 ペットの本 クルーズ出版

「ドックワールド」 グリーンチャンネル衛星放送 日本獣医師会、農林水産省

Update:2006年04月05日(水)

「海外での経験を盛り込んだ新規動物病院を開設」

共同通信/JapanTimes 2005年1月2日
立田恵子記者:共同通信社国際局海外部、訳:五十嵐律代)


最新鋭の機材と設備を導入した新しい動物病院が完成しました。そこで獣医師である五十嵐りつよは、動物達や飼い主にこれまで思い描いてきた長期的な展望をもった最高のケアーを提供しようとしています。彼女の海外での経験、出会いから学んだ事柄を取り入れた仕事が実現しようとしています。「私達の施設、建物は変わっても私達の姿勢はなにも変わりません。これは私達が長い間持ち続けて来た動物達の大切な命と飼い主さんの家族の一員である動物達への愛を尊ぶという思いを形にしたものです。」釧路動物病院副院長、五十嵐りつよはこう語っています。
釧路動物病院は志を同じくする彼女の夫が1989年、この北日本の東北海道に設立致しました。この動物病院では現在この夫婦を含め、5名の獣医師と8名の看護士が働いており、市内、札幌などの他市、道内のみでなく、他府県からの患者も来院し、診療件数は一日80から100件にのぼります。
「私達のたいへん忙しい仕事の原動力となっているひとつとして、このいなか町でもこのような仕事ができるということ・・・私はいつも患者さんに私達が治療にあたるよう選んでいただけている事に感謝して います。」新しい建物は五十嵐の毎日の仕事の積み重ねを表したものです。「私は私の出会うことのできる命をできるだけ沢山守っていきたいという信念を叶えるためにいっしょうけんめいであり続けたいと思います。」さらに院長、治は言います。
「施設を作る事は私達の主な目的ではありません。しかしそれらがなくては救えない命もあるのです。」とはいうものの三階立ての建物、総面積670坪(2200平方メートル)は開院時の病院の約10倍となっており、日本で一番の大きな最新の個人病院といっても良いでしょう。一階にはゆったりとした吹き抜けのロビーとなっている待合室、診察室、処置室、リハビリ室、そしてCT, MRI, レントゲンさらに放射線治療室があります。二階にはセミナー室、そして動物を失った飼い主のためのカウンセリング室、滅菌室となった手術室、歯科などがあります。そして46才の院長の専門分野である眼科が設置されています。三階はスタッフのためのスペースになっており、外来特別専門医のための宿泊室もあります。五十嵐は難しい手術を要する特種な病気に対し、専門分野の技術をもった熟練した獣医師を招く予定です。病院での特別な看護の必要な犬、猫そして他の動物達のための各々の入院施設の他に手術を待つ、あるいは終末医療を受けるために飼い主が付き添える個室の特別入院室もあります。
五十嵐はこの建物の理念と、特別に考慮されたサービスは彼女が海外で学んだ事が基礎になっていると語っています。彼女の幼少時代のパキスタンでの暮らし、イランでの高校時代が獣医師になるという実現されるべき 夢を育てて行きました。
イランでのインターナショナルスクールで高校を卒業後、1980年酪農学園大学の 獣医学部に入学しました。1986年、獣医修士過程を終了後JICAのボランティアに参加、ザンビアに渡り、二年間地方家畜保健所所長として働きました。アフリカの国から帰国後、埼玉、北海道の動物病院で臨床獣医師として働きましたが、さらに学ぶ必要性を感じ、留学するための奨学金制度に応募、合格を果たしました。彼女はオーストラリアのシドニー大学の附属動物病院のインターンとして、最新の診断技術と治療を学び、1996年に卒業、獣医臨床学のディプロマを取得しました。五十嵐はそこで医療従事者としてのマナー、どのように飼い主に対して説明するか、そして信頼関係を結ぶかと言う事もまた学ぶ事ができたと言っています。
彼女はシドニーで、お手本とすべき獣医師の夫婦に出会いました。脳神経外科専門医と麻酔医のカップルで、彼女は二人を動物の飼い主の気持ちに誠実に答えようとする本物の獣医師であったと説明しています。
今は亡き麻酔医との出会いにより彼女は2000年と2001年にアメリカで麻酔学の研修を受けることとなりました。彼女は特に麻酔、疼痛管理を専門にしていきたいという志しを持っています。「私は患者さんを受け取った時から最後の一瞬まで、人間的な心ある医療を提供したいと思っています。私達は命を脅かす緊急の時以外はなにが一番必要で、もっとも安く、早くそして苦痛なく飼い主に受け入れられる方法は何かと言う事を説明すべきです。」また愛する動物達が亡くなった後、そんな人々を支える精神的サポートが足りない事もまた敏感に感じています。
母親の死を見取ったことで五十嵐は虹の掛け橋と名づけられたカウンセリングルームを作る事を決心しました。虹の掛け橋とは天国と地上を結ぶものの象徴として名づけらています。「そんな人達の心の痛みを少しでも和らげる事ができればと思います。」
30席設けられたシアター形式のセミナー室は動物の飼い主にしつけや食餌について、たとえば海外で盛んに行なわれている動物の幼稚園のような、また予防医学をになうような啓蒙の場となるよう、そして向上心をもった獣医師が講義を聞き、隣接する手術室を大きな電磁ガラスの入った窓を通じて見学できるよう設計されています。
五十嵐は時に海外からの先生の講演の通訳をすることもあります。そして動物達、老人、子供達、そして障害を持った人々が新しい病院において交流を持ち、お互いの役割を果たし合える場となるような環境を提供することを夢みています。しかしなんといっても臨床家としては、まず動物達の命を救う事が自分の使命であると強く訴えています。
病院の外壁にマザーテレサが孤児の赤ん坊に向けて語った言葉が基になったという五十嵐の自分自身の言葉が 彼女の動物への献身をしめすものとして掲げられています。「どんな命も愛される事なく、世話される事なく死なせてはいけません。どんな小さな命も愛を感じる事ができるからです。」

Update:2006年04月05日(水)
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©Kushiro Animal Hospital.//Photo by 諏訪写真事務所・諏訪智也(札幌市)